月謝生さんに好評★Cさんの語録集★

ほんとうにありがたいお話です。
実は最近、緊急着陸を体験しました。モスクワ行きで、コックピットの電気系のトラブルで急きょドーハに引き返すことに。お客さんには内緒でしたが、クルーが集められ、事態が深刻だと気づきました。こんなことを聞かされたんです。「今、山が見える。でもディッチングの可能性もある。その場合のexitは。。。着陸のときの体への衝撃を最小限にするためにbrace positionは。。。」本当に恐かったです。頭真っ白になりました。泣きそうなクルーや呆然となって何も動けなくなるクルーもいました。そんなときに限って、私の娘と同じくらいの女の子が乗っていて、しかも娘の誕生日に送った服を同じ服を着ていてつらくまりました。もう家族にも会えないのかと覚悟までしました。でもそうしたら不思議と「もしこれが私の最後のフライトで、人生最後の日になるのなら、好きな仕事をまっとうしたいから、最高の笑顔でいよう」みたいに変にハイになって、今まで以上にはりきってサービスをしました。不思議な感覚でした。
結局、ノーマルランディングで、着陸したときは拍手が起こりました。
無事だったのはありがたいし、それからはフライト前に緊急時のことをものすごく勉強するようになったので貴重な経験です。いざとなったら自分に何ができるか真剣にかんがえるようになりました。
ただひとつ疑問です。そんな緊迫した中、お客さんには「全く大丈夫です」とだけ伝えるのはどうなのか。確かにパニックは防がなくてはいけませんが、ノーマルランディングで済まなくなった場合に、直前に「実は。。。」となったら何も準備ができないのでは。私の言いたいことは伝わってますか?説明がうまくできませんが。
同じころ、友人は、ダッカ線で、お客さん一人に心臓マッサージやAEDを試みましたがお亡くなりになり、友人は精神的ショックで次のフライトを休みました。
本当にいろんなことがあります。何があっても動じない強さがほしいです。

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