外資系航空会社客室乗務員の解雇について2(テキスト)

①訓練で基準以上の合格点が取れない。(筆記、あるいは実技、あるいはOJT)

②身長が足りない(採用試験で身長がOKでも、本国の診断でNGが出た)

③フライトが始まった後のリカレント(1年後や2年後の訓練)で合格点が取れない。

④健康診断で引っかかった(内定時の健康診断ではOKでも、本国の診断でNGが出た)

⑤欠勤が多い(憧れのCAになって、欠勤したい人はいませんが、フライトは
身体的負担が大きく、地上では考えられない病気になり、欠勤が多くなる)

⑥お客様からのクレームレターが多い。

⑦ステイ先で問題を起こす。


①については、日系航空会社では、いくらダメダメなCA訓練生でも、
教官が残業してくれたり、同期でとても面倒見の良い人がいて、
協力してくれたり、「合格させよう」という方向性で行ってくれます。

同期がお休みの日に「勉強会」を開催する場合もあります。

しかし、外資系航空会社では、たとえ、同期に経験者がいても、
外資系航空会社に慣れすぎてしまっていたり、雰囲気や空気が
日系と異なるため、「できない人」が自分で声を上げない限り、
「助けよう」という雰囲気になっていないことが多いです。

だからこそ、今までの内定者さんで、「この子は英語力ないし
訓練で落ちる可能性があるわ」という人には、「とにかく同期で助けてくれそうな
危篤な人を見つけて声を上げること」「自分が他人にどう見られるかは
気にせず、とにかく助けてもらうこと」を推奨してきました。

筆記で、合格点が取れる人でも、実技やOJTでNGなケースも
あります。実技は頭でわかっていることを機内と同じ状態のモックアップで
表現せねばならないです。理解していても身体が緊張で動かない、
というケースもあります。

OJTでは、評価する上長が「厳しい」場合もありますから、
訓練ではOKだったのに、OJTではNGという場合もあるのです。

外資系航空会社の卒業生CAで「内定する前も頑張ったけど
訓練も相当厳しかった」という人は多いです。


②については、採用試験でOKなら大抵OKなのですが、
身長がぎりぎりで入社した場合は要注意です。
ルフトハンザドイツ航空のように、本国の航空法で定められている
という場合もありますから。
ただ、身長がぎりぎり、というレベルなら、
ブログで紹介している、さやか先生の身長伸ばしを活用すれば
余裕です。1.5センチ以上不足している人は、身長伸ばし以外に
毎日尽力する必要があるでしょう。
(さやか先生の身長伸ばし→)

③フライト後のリカレントは、最初のCA訓練より、随分楽だし
ここでNGという人は、かなり少ないです。しかし、存在しないわけでは
ありませんから、リカレントもバカにしないことです。
特に、今まで日系航空会社にいて、基本「救ってくれる訓練」を
受けた人が外資系航空会社に行って、1発不合格ー解雇、になった
ケースはあります。「救ってくれない訓練」が外資系の基本です。

④は身長の②と共通しますが、内定時はOKでも、本国の健康診断でNG
というケースがあり、こういう場合、難しい病気が見つかったことが多いです。
退職に至ったのはつらいことですが、しかし、それは、逆にとてもラッキーです。
この健康診断がなければ、大きな病気が見つからなかったわけですから。

⑤欠勤が多い、と言うと、現在、欠勤などしたことがないCA受験生は
「私はあり得ない」と思っている人もいるでしょう。しかし、CAは
体内時計をぶち壊すフライトスケジュール・外資系で海外居住が初めての
場合のストレス・海外居住で住居をシェアするストレス・航空会社に
よっては、他のCAと部屋をシェアするストレス・訓練やフライトが慣れない場合のストレス・など、ストレスが溜まる事項が目白押しです。
ストレス指数、という言葉がありますが、ストレス指数は100超えると
体調や精神に異常をきたす可能性がある、と言われています。